シジュウカラの巣立ち
キャボットコーヴでは、テラス席から臨む景色をできるだけ自然のままの状態にしています。 そのため、そこでは自然の環境の中で目や耳に入るものも店の食事と共に楽しむことができます。
敷地内の木々には野鳥たちが姿を現し、心地良いBGMを聞かせてくれます。 特にこの時期は、テラスの客席から間近にある樹木に設置した巣箱に鳥たちが営巣する様子を見ることもできます。
今年も5月末からシジュウカラが営巣場所を探しに庭へやって来ていましたが、私たちが2週間程留守をした後いつの間にか産卵、抱卵して孵化したようで、ある日巣箱から小さな泣き声が聞こえてきました。
その後、短い間隔でオスメス交互にしきりに餌を運んで来るようになり、ヒナたちの鳴き声もかなり大きくなってきたので、テラスに席を構えていたお客様たちもその様子を楽しんでいただけました。
親鳥たちは餌を与えながら時折巣に入って排泄物を運び出していましたが、ヒナたちが成長してからは入れないのか、写真のように巣箱の外から餌を口移ししていました。 それが巣立ちを促している姿に感じ、また声の勢いでもうすぐ巣立ちしそうな気もして、それからは店が終わるとずっとカメラを構える日々が何日か続きました。
結局、シジュウカラたちは私たちが朝から出かけていた定休日に巣立ってしまいました。 よって何羽のヒナたちが巣立ったのか分かりません。 過去に何度か巣立ちを目撃することがありましたが、今回はそれができなくてとても残念です。 そして、しばらく営巣の様子も見られないと思うと少し寂しい気持ちになりました。
ただ、野鳥たちが毎年同じ作業を繰り返し、私たちやお客様をこれからも楽しませてくれるのは確かなことです。